「新時代のお寺の見せ方?!〜北条政子が、飛び出してきた〜」

鎌倉の桜は満開を過ぎ、
汗ばむほどの陽気となった、3月最後の日。


いつもお仕事をご一緒している
石川 真理子 先生に同行し、
先生が BUSHIDO文化協会 理事として手掛けていらっしゃる
プロジェクトの視察へ出かけました。


そのプロジェクトでは、
鎌倉を起点とした武士道文化や、
三浦半島に及ぶ文化遺産の世界にむけた発信を、具体化なさっているのです。


今年、まさに、大河ドラマの影響で、
鎌倉が注目されていますが、
 
このタイミングを見据えて、
数年前から動きだされていたのだそう。
 
 
そして、いよいよ、
具体的な完成品の一つが、
お披露目になるというのです!
 
 

  
 
訪れた先は、鎌倉3ヶ寺
 
覚園寺(かくおんじ)」
極楽寺(ごくらくじ)」
光明寺(こうみょうじ)」
 
そして、築港遺跡「和賀江島(わかえじま)」
 
  
石川先生他、プロジェクトに携わる
錚々たる方々と半日現場を巡ることになり、
やや緊張しながら伺いました。
 
  

(材木座にある「和賀江島」。春のビーチはすでにウィンドサーファーで賑わっています)

  
 
このプロジェクトは
文化庁の多言語化事業の一環として進められているようで、
移動の合間に伺う裏話も興味深かったです。


お寺との交渉のお話や、 
文化庁の検証のハードルなど。

やはり、色々あるのですって。
 
 
この国の歴史や文化を守り、
世界につないでいくために、

私の知らないところで、
たくさんの人の想いと手がかけられているのだなぁと。

ありがたく思いました。
  
 

 
 
さて、それぞれの場所には
プロジェクトの完成品である、
「パネル」が設置されていました!
 
 
そこには、その場所の縁起に関する情報や、
歴史的なストーリーが、具に描かれています。
 

しかも、多言語で!

 
(日本語、中国語、韓国語、英語、フランス語、スペイン語があったように思う)

 
 
さらに、とてもユニークなのは、
その先に展開していくデジタル技術です。
   
  

 
 
スマホをかざすことによって、
お寺に縁ある人物が、コマ送り漫画となって、
手元に浮かび上がってくるのです。


先生の十八番である
北条政子さんも飛び出してきましたよ!
  
 


 
 
先生に事前にお話を伺っても、
いったい何を作っていらっしゃるのか、
想像できなかったのですが、
今日、実物を見て、ようやく合点がいきました。


なかなか文字と写真だけでは、
伝わりにくいと思いますが、面白かった!
 
 
小さな子どもや学生の興味を引きそうなのも、いいなと思いました。


今後、お寺や文化資産の、新たな見せ方として、広まっていくのではないかな。
 
  
先生も、完成品を見て、嬉しそうなご様子。
 
 

 
  
一方、私は、というと…
 
今回巡ったどの場所も、
度々、訪れているにもかかわらず、

見過ごしていたこと、
知らなかったことがたくさんある、
ということに、改めて、気づきました。
 
 

(二階堂の細い道を進んだ先にある「覚園寺」いつ訪れても別世界のような静けさです。) 



もちろん、先生方の知識量や考察は深過ぎて、
全く及ばないのは、わかりきったことなのですが。。
 
 
とはいえ、たった半日でしたが、
このコンテンツに触れたことで、
  
そのお寺と関係する歴史上の人物や、
その場に今も宿る過去の人々の感情が、
 
とてもリアルに、
心に迫ってくるように思いました。
 
 
そして、過去の人も、今の人も、
実は、そう遠い存在ではなく、

重なり合い、つながっている
 
そんなことを、深く感じたように思います。
 
 

(極楽寺。茅葺の山門から覗く見事な桜にため息がでます)

 
 
お寺というと、一般的には、
宗教施設のイメージが強いように思いますが、
   
こういった新しい試みによって、
自分の人生にも関わりのあるものとして、
心を寄せる人が増えるといいですよね^^
 
 
鎌倉にいらっしゃる際は、
ぜひ、今回ご紹介したものを、
実際に、ご覧いただけたらと思います。
 
 
かまくらのおと
白河 晃子
  
 

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