鎌倉の至るところに、
紫陽花が咲き始めました。

長谷寺や明月院など、
その名所はもちろんですが、
何気なく道端に咲いている紫陽花も、
また見事な美しさです。

梅雨入りに合わせて、
清く、うるわしく、命をひらく。

その姿は、無言のままに、
たくさんのことを教えてくれます。
　

　
雨上がりの紫陽花は、また格別です。
　
花や葉の上に滴るしずくが、
静かな輝きを添えるので、
道ゆく人も、足を止め、
スマホを熱心に向けていきます。
　
季節に讃えられたその景色に、
少しの時間たたずんでみると、
ちょっと陰鬱な気分さえも、
清々しいものに変わっていくから不思議です。
　　

　
昔は苦手だった梅雨時期も、
鎌倉にきて、特別なものになりました。
　
　
かまくらのおと
白河 晃子