「ラジオ好きにはたまらない。鎌倉FM 収録舞台裏」
- 2022-04-06
- ひとのおと
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鎌倉に越して以来、
潜入してみたかった場所の一つ。
それが、「 鎌倉FM 」です。
長谷寺にほど近く、
昔ながらの鎌倉の街並みが残る
由比ヶ浜大通り沿い。
コンクリート造りで一際目立つ、
どしっとした建物があるのですが、
まさに、その建物の中に、
スタジオを構えるのが、鎌倉FM。
同じ建物の一階は、消防局。
その脇をよく見ると、
鎌倉FMの看板が出ています。
なんとなく気になる外観で、
実は、この建物に入ってみたいがために、
鎌倉FMのパーソナリティの募集情報を、
熱心に見ていた時期もあるぐらい。笑
ただ、根が真面目なので、
そんなミーハー心では応募できず。
いつの間にか、時が流れていました。
しかしながら、チャンスというのは、
忘れた頃に、思いも寄らないところから、やってくるもののようです。
「せっかくの機会だから、よかったら晃子さんも、ラジオ収録の現場へどうぞ」
そんなお話を、いつもお世話になっている
作家の石川真理子先生よりいただいたのは、少し前のこと。
先生が懇意にされている
元NHKエグゼクティブアナウンサー
村上信夫さん
そして、
月乃 南(つきのなみ)さん。
お二人がパーソナリティの鎌倉FMの番組に、
先生がゲスト出演なさるというのです。
これは、もう、行かないわけにはいきません。
事前に入っていた予定を調整し、
鎌倉FMに駆けつける手筈を整えました。
さて、少し脱線しますが、
1980年代生まれの私世代は、
ラジオに懐かしさを思う
ギリギリの世代かもしれません。
実は、私は、
ラジオを熱心に聴いていた時期があり、
それは、高校生の頃でした。
当時は、CDやMD全盛期とあって、
すでに、ラジオを聴いている人は、少なかったように思うのですが。
私の場合、学生時代ファンだった歌手のaikoが、とにかくラジオ好きで。
「オールナイトニッポン」や、深夜ラジオの魅力を、あまりに熱く語るので、
それに影響されて、私も、ラジオを聴くようになったのです。
夜中に、ふとんの中で、あるいは、
休みの日に、自分の部屋にこもって。
ラジオに耳を傾けている時間は、
実に、至福のひとときでした。
自分の生活圏や想像の範囲にはない情報が、
ポーんと飛び込んでくるところも、ラジオの面白いところ。
外の世界を知るようで、背伸びしながら、
聴いていたことを、覚えています。
その後、大学生になると、
バイトや友人との付き合いで生活が変化し、
自然とラジオを聞く機会は、減っていきました。
ただ、ここ数年は、
また、音声メディアが充実し始めたことから、
ラジオ、あるいは、ラジオ風なものに
触れる機会がグッと増えたように思います。
もともと「音」から情報を取り入れるのが得意な私としては、
家事や育児の合間に、ながら聴きできる環境は、とても喜ばしいことです。
(家で音楽やラジオを聴くときのおともはBOSEのスピーカー)
さて、話を元に戻して、いよいよ、
鎌倉FMに訪れる日がやってきました。
建物に到着し、入り口の扉を開きますと、
その中は、「秘密基地」のようでした。
静かで、ひんやりとした印象。
その日が、ちょうど雨だった、
ということもあるかもしれません。
スタジオは3階ですが、エレベーターはなく、
目の前に現れたのは、グレーの階段。
ひと気がなく、少し不安になりましたが、
フロアに到着すると優しそうな男性が現れ、
スタジオへ案内してくださったので、ほっとしました。
そこでは、すでに、
村上さん、月乃さん、そして、石川先生が、
打ち合わせを繰り広げていらっしゃりました。
(打ち合わせは、笑がたえない、和やかな雰囲気でした。)
初めて潜入したラジオ局は、いわゆる、
都内の「サテライトスタジオ」のような、
スタイリッシュ空間、ではなかったのですが、
The・放送室!
というような、温かい空気が漂っていました。
窓からは、街の気配が感じられ、
(時々、救急車の音が… )
机の上には、お寺の名前が入ったうちわがあり、
壁には、テープで貼られた鎌倉FMのロゴが見え、、、
そんな一つ一つに、妙に愛想があり、
鎌倉のスタジオらしいなと、納得してしまった。
逆に、機材と話し手のプロさえいたら、
どんな現場でも、ラジオ収録はできるのね!
ということに、驚きと感動がありました。
その証拠に、和やかな打ち合わせも、
収録が始まった瞬間に、空気が一変。
月乃さんのタイトルコールに、
私は、のっけからやられました。
打ち合わせの際のお声とは全く異なり、
大切な部分にそっと触れられるような、深く優しいお声が響いてきたのです。
そして、そのお声を受けて、
次の展開へつなげていくのが、
村上さんの聴き上手で機知に富んだナビゲート。
進行なさりながら、メモを取り、目配せをし、
絶妙な頃合いで、石川先生へバトンをつないでいかれるのです。
会話なのに、ただの会話ではない。
お三方の流れるような美しいセッションは、鳥肌ものでした。
そして、収録配信にもかかわらず、
ほぼリテイクなしの、「一本どり」なのにも驚きました。
しかも、事前の打ち合わせでも、
細かな部分は、かっちり決めずに、収録スタート。
パーソナリティのお二人は、ほぼ即興で、
ゲストの話を引き出し、補い、彩り、
同時に、話に筋道をつけながら、
決まった尺に収め、コンテンツに昇華させていくのです。
その術は、まるで、魔法のように見えました。
あまりにも自然にやってしまうので、
簡単なことのように見えてしまうのですが、
それが、プロ、なのですね。
私が、圧倒されているうちに、収録は終了。
まだまだ聴いていたい〜、と思うような、
素晴らしいひとときでした。
ちなみに、今回の収録の配信は、
5月4日(水)お昼13:30から!
どんなことを話しているのかというと、
石川先生おすすめの鎌倉のスポット、お店、本、曲について。
(ガイドブックにはない、ローカルな情報に萌えました)
こちらの番組にて、放送されます。
↓↓↓
鎌倉FM「ナミの鎌倉ナビ」
毎週水曜日13:30〜14:00
鎌倉FM82.8kHz にて。
サイマルラジオを使うと、全国どこからでも聴くことができるそうです。
かまくらのおと
白河 晃子
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