「春の雪」
- 2022-04-05
- ひとのおと
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朝起きて外へ出ると、
一面の雪景色でした。
富士山の麓で迎える、4月の朝。
昨日は、霞んだ山と空を背景に、
黄色やピンクの花も見え、
穏やかな様相を呈していたのに…
初めてのグランピングは、
予想外の展開になりました。
夫は、真っ先に、
帰り道を心配していましたが、
子どもたちは、冷たーい!と言いながら、
雪に触って、大騒ぎ。
私は、あわよくば、
もう一泊できないかなと考えていた。
こんな時こそ、
実は、結構、楽しいものです。
(到着した日は晴れ。霞んだ春の景色が美しかった。この日の夜、天気は急変するのです…)
さて、雪はさておき、
この「グランピング」なるものは、実に快適でした。
お世話になったのは、
山梨にある「 杓子山ゲートウェイキャンプ 」
山の麓といっても、奥まった場所ではなく、
鎌倉からは、たった1時間半ほどで到着しました。
ドームテントの中には、
エアコンあり、ベッドあり、温かい飲み物あり。
さらに、敷地内には、
源泉掛け流しの温泉ありなので、
お外の寒さを、ものともせず。
そもそも、キャンプとは違って、
自分たちの手で、テントを立てたり、
食事の準備や片付けをする必要がなく、
コンシェルジュのような方が、
懇切丁寧にサポートしてくださるので、
「自然の中で寝泊まりしてみたいけど、キャンプのように、全部、自分でやるのはちょっと…」
というわがままな方には、おすすめです。
私は、いくつか本を持ち込み、読書三昧。
最高の自由時間を過ごしました。
文字を追いかけ、言葉を深め、
その合間に、ふと外の景色を見て、思いをめぐらせる。
こういう時間が、今一番、
私を楽しいところに連れて行ってくれるように思います。
家族が、寝静まった後も、つい読み耽ってしまった。
結局、初のグランピングは、
季節外れの雪によって、急な幕引きとなりましたが、
深夜から降り始めた雪と読書に、
私は、すっかり、心洗われたように思います。
かまくらのおと
白河 晃子
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