「初めての乗馬体験 in 小淵沢」
- 2022-05-23
- ひとのおと
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この土日は、一泊二日で、小淵沢を訪れていました。
鎌倉の自然も好きだけれど、
八ヶ岳や南アルプス山脈の雄大な景色は、
人の心を広く深く開放してくれるように思います。
この時期は、街中にも鮮やかな緑が広がり、
そこに点在する畑や木造のお家が、この地の穏やかな暮らしを物語っていました。
今回、小淵沢を訪れたのは、
個人と組織の能力開発を行うEoDさんが主催する、特別なプログラムに参加するためでした。
そのプログラムは、知識や技能を得ることを目的にしたのものではないので、
一言で説明するのは、簡単ではないのですが、
あえて言葉にするならば、
小淵沢の大自然の中で、仲間とともに、
乗馬や美術鑑賞他、様々な体験学習を通して、
未知の自分を発見・開放していく。
そんなプログラムでした。
(お昼休憩に、 小淵沢・丸政さんの駅弁が用意されていてテンションアップ!単純!)
たった2日の間に、
実に様々な事に取り組んだのですが、
中でも印象深かったのは「乗馬」です。
私は、初めての体験でした。
今回お世話になったのは、小淵沢の乗馬クラブ WranglerRanch(ラングラーランチ)さんです。
そのHPには「日本映画界の馬のコンシェルジュ」という呼称が載っていました。
競走馬だけでなく、映画やドラマに出演する馬、その他様々なシーンでで活躍する馬を、育てているそうです。
そんな特殊な乗馬クラブで、EoDさんが企画した乗馬プログラムは、
ただ単にレッスンを受けて、馬に乗って終了というものではありませんでした。
まず、馬に触れ、人と人との関わりにも通じるコミュニケーションを学ぶのです。
座学の時間もたっぷりで、
馬に関わり50年という代表田中さんのお話は、
非常に本質をついていて面白かったです。
力の強い人ほど、
馬を力でコントロールしようとする。
でも、人は馬に勝つことはできない。
だって、馬は首を振るだけで、
人を5m吹っ飛ばす力があるんだから。
だから、そういう奴は、
一度、負けた方がいい。
鼻をへし折られて、そこから、
どう這い上がってくるかが大事。
“勝ち続けたら面白くない。
負けるから面白いし、負けるから強くなる”
“分からないから、面白い”
50年以上も馬に関わっているが、
その経験を持ってしても、
新しい馬に出会うと、
また分からないことが出てくる。
だから、その都度、試行錯誤を重ねる。
そして、新たな発見をする。
また、分からないことが出てくる。
じゃあ今度はどうしてみようか…
そんなことをずっと続けてきた。
などなど、印象に残った話を書き出したら、キリがありません。
そんなエピソードから分かったのは、
馬という、臆病で、真っ直ぐで、言葉を持たない生き物とのコミュニケーションが、
人間理解に深く通じているということでした。
なんと、田中さんは、馬だけでなく、
ごく短時間の間に、人の本質も鋭く見抜いてしまうのです。
実際の乗馬に際しては、田中さんが、
それぞれに合う馬を選んでくださるのですが、
「あなたは〇〇な人だからこの馬を選んだ」
という見立てに、
え〜!そんなことまで見抜かれていたの〜と、
みんなで大爆笑でした。
田中さん曰く、頭で人を理解するのではなく、
その人の雰囲気をオーラとして感じ取ることができるそうです。
まさに、馬との対話で培った洞察力や、
非言語でのコミュニケーション力がなせる技だと思いました。
そんなやりとりを通して、
私も、自己発見を重ねていくことになります。
そして、いよいよ、
乗馬体験の時がやってきました。
馬に乗った最初の瞬間は、
その高さや振動に動揺しましたが、
しばらくすると、落ち着きを取り戻し、
純粋に楽しい!という気持ちが湧いてきました。
そして、いつの間にか、馬と通じ合った不思議な感覚と、深い喜びを抱くことができたように思います。
できることなら、あと数日、
小淵沢にとどまっていたいと思ったほど。
今回、私が、ペアを組んだのは、
テキーラとバンカーという2頭でした。
(こちらはテキーラ。真面目で働き者。ぺろっと下を出している。かわいい。)
馬たちは、実は、とっても個性的で、
それぞれに特徴や性格があるということを、初めて知りました。
テキーラは、とっても真面目で賢いので、
私が指示を出さなくても、勝手に良い塩梅で動いたり、止まったりしてくれます。
まさに、オートマ車。笑
(こちらはバンカー。実は、大物俳優。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主演馬だそうです。)
バンカーは、大河ドラマなどにも出演するほどの人気俳優で、とにかく大物感がすごかった。
「ハイハイ〜」と、気だるい声が聞こえてくるようでした。笑
余裕があり、ちょっと手抜きする。
でも、憎めないのが不思議なところです。
その他にも、たくさんの馬がいて、
犬か!と突っ込みたくなるほど、ベロンベロン舐めてくる子や、眠たそうにしている子。
厩舎のフレームにお尻を持たれかけさせて、くつろいでいる子など。
それぞれの個性に、何度も大笑いしました。
ここに書いたのは全体のごく一部ですが、
こんな調子で、濃い二日間のプログラムは、あっという間に過ぎていきました。
6名の受講メンバーと、3名のナビゲータ。
プログラムが終了する頃には、
全員が何十年来の仲間かと錯覚するほどに
お互いの距離が縮まっていました。
EoDさんの場づくりの賜物です。
ちなみに今朝起きたら、全身筋肉痛でした。笑
乗馬は、フィットネス効果も高いらしく、
想像以上の全身運動になるようです。
なので、午前中から地味に、
うぅぅっと唸り続けているのですが。
そんな痛みも厭わないほど、
この2日間は、素晴らしい経験でした。
また機会を作って、馬と触れ合いに、小淵沢に訪れたいと思います。
かまくらのおと
白河晃子
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