「おはらひさん」
- 2022-07-03
- くらしのおと
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昨日の朝、八幡様(鶴岡八幡宮)から
「おはらひさん」が我が家に届いた。
鎌倉のお店をよく見ると
多くの軒先に掲げられている
直径20cmほどのしめ縄のようなもの。
それが「おはらひさん」である。
鎌倉に越してきた当初「あれは何だろう?」と思っていたのだけれど、その家(お店・会社)の「お清めの証」とのこと。
お札同様の力を宿しているようだ。
今回添えられていた、八幡様からのお便りには、次のように記されていた。
『おはらひさん』は、日々の生活や神まつりに深く関わりのある稲科の植物、特に注連縄のような御神域を表すものに使われる稲藁や、災厄を祓い除ける力があるとされる茅萱などを用いて奉制しています。
家内安全・攘災招福等を願い、玄関先や店先に掲げて下さい。
一般の家庭でこれを掲げている家は少ないように思うが、私は家で仕事をしているため、縁起を担いで玄関先に掲げることにしている。
以前、友人から聞いた話によると、この「おはらひさん」小説にも登場してくるそうだ。
コロンとしたフォルムが可愛らしく、鎌倉を歩いていると見かけることも多いので、ひそかに街のシンボルとしての役割も果たしているのかもしれない。
「おはらひさん」は、半年に一度の大祓式で、初穂料を納めると頂戴できる。
ただこの数年は、オンラインでの申し込みも積極的に受け付けるようになったようだ。
直接参拝できない場合も、今回のように郵送してもらうことができるのだ。
時期によって色が異なり、6月末は水色の、12月末には朱色のそれがやってくる。
私はこの箱を開ける瞬間が好きだ。
ふわっと広がる稲藁の香りが、清々しさと懐かしさ、そして、深い深い安心感をもたらしてくれるからだ。
2〜3度、深い呼吸をしてみる。
たいていそれでは飽き足らず、結局、気が済むまでくんくん嗅ぐことになる。笑
満足したらようやく「おはらひさん」を掲げ替えるのだ。
今回は、朱色から水色へ。
「夏は涼しく、冬は暖かく」を意識してくださったであろう色使いが、自ずと見ている人を優しい気持ちにさせてくれる。
降ろした「おはらひさん」は、その日のうちに八幡様へ返納した。
季節はとっくに進んでいたけれど、これでようやく夏越の大祓が完了し、夏を迎える準備ができたような気がする。
かまくらのおと
白河 晃子
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